「ふふ。もういっちゃう? いったらおまじない解けなくなっちゃうけど、それでもいっちゃう?」
ふとももの付け根の、一番柔らかいところ。ぷにゅりと膨らんだそこが、ぎゅうって。俺を包んで。幸せの块で包んで。甘い匂いで闭じ込めて。逃げられなくなって、抜け出せなくって。头を抚でられるたびに、脳みそがでろりと蕩けていって。びくんびくんと身体の下でそれが喜んで、溢れそうになって。でちゃう。いっちゃう。ごめんなさい。あああああ。
「きもちいいね。いっちゃうね。おまじない、解けなくなっちゃうね。でもガマンできないんだもんね。いっちゃうよね。ほら、いって」
どくどくどくどく。とぷん、とぷんっ......とっくん.............
............ゆっくり、ゆっくり。长い时间をかけて身体の热が抜けていく。心地のいい放出感に浸っている间も、笹岭さんはずっと头を抚でていてくれた。そのせいだろうか、射精はもう止まっている筈なのに思考がはっきりしない。强い恍惚感が身体から抜けない。
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「いっちゃった......みたいだね。いっちゃった后って、けだるいし、头とろんってしちゃうし、眠いの我慢できなくなっちゃうよね」
笹岭さんがそう言うと、目の周りを暖かい空気が包み込む。それに诱われる形で目盖は自然と重くなっていく。柔らかなまどろみに抗えなくなっていく。
「眠いの我慢するのも身体に良くないだろうし、このまま寝ちゃおっか。寝て起きたら今日のことは思い出せなくなっちゃうけ
ど、気持ちよくなれる"おまじない"は君の心と身体が覚えててくれるから。だから、安心してまぶたを闭じてねー」
视界の肌色が少しずつ黒に変わっていく。自分が今起きているのか眠っているのか分からなくなる。笹岭さんが俺の后头部に手のひらをぽんと軽く置と、もとより消えかけていた意识はふっと弾けて、ふとももの间へと沈んでいった。
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(やはり谁かいるのか?)
剣を鞘から抜き払うと、金属同士が擦れ合う音が屋敷の内壁にこだました。
鞘鸣りが何度も反响し、やがて长い廊下の奥に吸い込まれていく。
だがそれだけだった。
先ほど感じた何者かの気配が、単なる杞忧に过ぎないと判断した男は、「ふん」と鼻を鸣らしてから剣をゆっくりと鞘へ戻す。
(……视线を感じた気がしたが、気の所为か)
男は背筋を伸ばし、注意深く周囲を见渡した。
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